どこまで言ったら「口が軽い人」になるか?
最近、
何を
誰に
どこまで言うか
について、
頻繁に迷っている。
飲み会あるあるシチュエーション
ひとつの例。
Aさん「このあいだ、飲み会の招集係をBさんに頼んだんだけど、その飲み会にCさんとか来るかなぁ」
サリー「さあ・・・」
このシーンにおいて、実はサリーは
Cさんは来るつもりがないことを知っているとする。
なぜなら、招集係のBさんと、Cさんをはじめとした複数メンバーが
最近うまくいっていないことを見聞きしているからだ。
その飲み会は、Bさんが招集係をやっている限りは
参加率の高い会になるとは思えない状況である。
でもAさんは、この飲み会を、大勢集めて
日頃できないコミュニケーションの機会にしたいと意気込んでいることを
サリーはよく知っている。
私はここで、何を伝えるべきか?
私は迷う。
今この場でAさんにどの程度の情報を入れるべきか?
①「招集係のBさんだけでなく、他のメンバーも幹事として巻き込んだ方が
早いかもしれないですよ。Bさん最近忙しそうだから・・・」
②「小耳に挟んだ話ですけど、招集係のBさん、最近他のメンバーと
うまくいってないみたいだから、ちょっとやり方変えたほうがいいかもしれないですね。
詳しいことは知らないんですけど」
③「招集係のBさん、最近他メンバーとうまくいってないんですよ。
ていうのも実は、Bさんが前開かれてた飲み会で泥酔して、
周りの女の子に暴言吐きまくったらしくって。
おまけにそのあとその場で一番かわいかった女の子お持ち帰りしたら
その子を狙ってたDさんが超不機嫌になっちゃって」
情報開示レベルは様々だ。
もちろん、そもそもソース元から「絶対言わないでね」とか言われていれば
他の人には漏らさない。
でも大人の世界は、子どもの時のように、「秘密ね!ばらしたら絶交ね!」みたいな
ハッキリした情報の受け渡し方をしないことが多い。
空気を読んで、他へ漏らしたり漏らさなかったりするものだ。
開示量の見極めは難しい
たとえば、今回の例で言えば、
ゴールが「飲み会に、より多くの人が来るよう対策をとる」ことだけなら
①の示唆で十分だ。
BさんとCさん達がうまくいっていないことを臭わせる必要があれば
②のレベルまで踏み込む必要がある。
例えば、仕事上でもBさんやCさんと関わりの深いAさんが
そこの関係性を把握していたほうが
日々の中で考慮したコミュニケーションをとることができるので
私の親切心で伝えておく、ということもあるだろう。
ただ、Bさん&Cさん達の不仲の理由をどこまで言うかは、見極めが必要だ。
②の例では、まったく触れずに留めている。
③のレベルまでの開示が、本当に必要なシーンは滅多にない。
ただ酒の肴としては最高のネタなので、つい面白さを求めて言ってしまいがちだ。
情報は、内容に酒や女が絡むほど、人は隠す義理を感じず、みるみるうちに流布される。
「何も言わない」
もちろん、これが最も私に事故がない。
でも、当たり前だが、何も変わらない。
飲み会の参加率も上がらない。
ほかの誰かがAさんに働きかけてくれることを信じて、
自分に事故がない道を選ぶのであれば、
私は毎回、すべてのことを黙っているだろう。
人の口に戸は立てられない
この言葉が指すことは、
人間は、基本的に言いたい欲求を持っているということだ。
基本としては言いたいから、
言わない選択をとる時は、
意識して、黙る。という行動になる。
「ここだけの話ね、」という言葉を
過去に何度聞いてきただろう。
ここだけ、なんてことは、ほとんど実現し得ないのに。
みんな、基本は言いたいのだから。
私もご多分に漏れず、基礎として言いたい資質を持っている。
加えて、少しおせっかいなところがあるので、
「この人コレ知っておいたほうがいいんじゃないかな」って
少しでも脳裏をかすると、
言うべきか言わざるべきか・・・とウンウン唸ることになる。
でも、適切だと思って渡した情報が、その後どういう形で昇華されたり、
はたまた流布されてしまうかはわからない。
狙った結果を生まなかったとき、私は単に、「バラした人」になるリスクを含む。
どこからが口の軽い人で
どこからが口の固い人なのだろう?
と、いつも考える。
さっきの例の②だって、ほんの少しは漏らしているのだ。
その時点で、口は軽いとみなされるのか?
この話を知人にしたら、
「だから、情報はあまり持たないのが得策だ」と言っていた。
そのとおりだと思った。
でも私、たぶん、世の中でいうところの「情報通」の部類なのだ。
酒の席によく行くし、知り合いも多いから、だろう。
私の口の戸の開け閉め問題は
これからもつづく。
大人のマナーとして、基本はしっかり閉めつつも、
適切な開け方、そよがせ方、ができるようになりたい。