サリーのきもち。

29歳独女サラリーマンの、日々のうんぬん。

JAPAN&TOKYOのクリエイティビティが世界で最&高。でも実際この国はハンデだらけだよ。

世界で最もクリエイティブな場所「JAPAN」&「TOKYO」

forbesjapan.com

 

日本をはじめ、アメリカやイギリス、ドイツ、フランスの約5,000人を対象としたこの調査では、世界で最もクリエイティブな国と都市にそれぞれ日本と東京が選ばれている。

 

 

そ、そうなの????(;・∀・)

 

COOL JAPANとか、CREATIVE TOKYOとか。

世界に発信する標語は知ってはいるけれど、

それが世界に浸透している実感は、特に無い。

 

N.Y. パリ ロンドン にも勝るらしい。

ほんと???

 

この調査がほんとうなのなら、嬉しいことだけど。 

http://venturetimes.jp/cms/wp-content/uploads/2015/06/cooljapan.jpg

 

 

 

でも、クリエイティブへの意識・自信は、低い日本。

ところが、自らをクリエイティブではない、と回答する人の割合は日本が最も多かった。

自信がないのか、謙遜なのかは判断が分かれるところだが、気になる点が一つ。「クリエイティビティに積極的に投資する企業は革新が促進される」と回答した人の割合が63%でダントツの最下位であること。他国は軒並み80%台だけに、創造性に対する意識の差が浮き彫りになった。 

 

この情報のほうが、自分が日本・東京に暮らしていて感じる感覚に沿う。

 

 

日本人は、抽象度の高いものを言語化することが苦手

先日、グラフィックファシリテーションの体験会に行った際、

講師の山田夏子さんが、冒頭でこんなことを仰っていた。

 

昨今の日本企業では、

「コンセプト」とか「理念」とか、

抽象度の高いことを議論することが非常に増えた。

でも、どうやら、日本人はそういった抽象度の高いものについて、

議論し、互いに共通イメージを創り上げていくという作業が

とっても苦手なようである。

 

私はそのひとつの要因は、「日本語」の特性にあると思う。

日本語って、とっても曖昧な使い方をする言語だ。

 

「オブラートに包む」とか

「失礼のないように謙遜する」とか

「空気を読む」とか。

 

そういう日本文化を体現するのに、

向いたつくりになっている。

 

言い方を変えれば、

ぼやかすのは得意 でも、

誰から見てもはっきりとした輪郭を描くことは苦手 

言語なのだ。

 

興味深いことに、日本語は、軍事利用に非常に不向きだと言われている。

指示命令が、受け手の解釈によって

AにもBにも揺れるリスクがあるからである。

 

 

 

クリエイティブ採用現場のあるある

クリエイティブの話に戻そう。

たとえば、今目の前に、

Aというパッケージデザインと、Bというパッケージデザインがある。

 

どちらかの採用を迫られた企業にとっては、

もちろん、

「なんとなく、こっち。」

とは、いかない。

 

なぜ、Aの方がいいのか。

なぜ、Bじゃいけないのか。

 

「誰が聞いてもそれっぽい」言葉を並べた上で、

判断をしなければならない。

 

「Aのメインカラーとして使われている#0068B7という赤は

 活力を感じさせ、気持ちを前向きにさせます。

 且つ、明るすぎず落ち着きも備えたこのお色味は

 貴社の歴史・伝統の価値を損ねない優れたカラーです」

 

 

とかなんとか。

 

受け手により、様々な印象を与えるクリエイティブというものを、

受け手により、様々な意味合いを与える日本語を使って、

誰もが納得する根拠を描く。

 

これね、おそらく

難易度、高いことなのです。

 

 

結果、企業の判断は、数字頼りになる

よっぽど絶好調いやホイ!\(^o^)/、な企業でなければ、

効果があると、わかりやすく見込めているもの以外には

なかなか投資しづらい。

 

世界共通言語の「数字」は、

我ら日本人でも、具体性のあるものとして扱えるモノ。

 

でも、❝日本語❞ で連ねた根拠は、

なかなか全員の合意を得づらい。

 

たとえば、先ほどのように、

パッケージデザインを選ぶ、というシーンでも、

そのパッケージデザインそのものは、世界で唯一無二のものだから、

それによる効果を数値化するのは難しい。

 

結局、クリエイティブには投資しづらい。

するとしても、その「クリエイティブ」そのものじゃなくて、

「クリエイター」側の実績や、知名度をもとに、

GOの判断をすることが増えてしまう。

(そのほうが簡単だから。)

 

佐藤可士和を採用しておけば、話題性もあるし間違いないだろう!!」

みたいな。

 

そうすると、若手クリエイターが活躍できるチャンスは

どんどん減っていってしまうよね。

かなしみ。

 

 

 

自分はセンスがないから、と言いたがる日本人

「自分はクリエイティブなんてものとは程遠い人間だ(´・ω・`)」、

と、言っておけば安全圏!(^O^)/

って文化があると思う。

 

「自分にはセンスがないから、わかんないから、○○さん(←サリー)選んで」って

職場でもプライベートでも

何度、なんど、ナンド言われてきたことか。

特におじさんたち。

 

自ら、センスがない奴と名乗りたがるこの風潮。

センスがないのはダサいことではなく、

むしろ選ばれた者だけがセンスを携えているのだ、という

なぞの論調。

 

 

教育の問題なのだろうか。

例えば中学校の

主要5科目(国語・算数・英語・理科・社会)以外の

4科目(技術家庭科・音楽・体育・美術)って

あまり大きく求められないというか。

 

不得意ならそれでよし。仕方なし。

とされる傾向があるというか。

 

「美術」というタイトルも片手間でイマイチな気がする。

結果、大人になってからも

クリエイティブ=絵のうまい人がなれる職業

だと誤解されがちだ。

そうとも限らないのにさ。

 

結局、

「センスないです」って言っておくことが安全圏である限り、

センスなんて育たない。

まずは、

「センスないやつダサい」っていう風に、

カルチャーが変わらないと。

大人も含めて。

 

 

結論、海外で評価されているということなのかな。

冒頭、わたしが

「え、ほんとにJAPAN&TOKYOが最&高なの???」

と思ったように、

もしかしたら、多くの日本人は、

自国の高いクリエイティビティに無自覚かもしれない。

 

言語のハンデと、

センスのハンデの

ダブルパンチを以ってして。

 

 

きっと、

海外の、当たり前にセンスを持った人たちが、

海外の言葉を使って

上手に表現してくれてるんだ。

 

そりゃ、

若いクリエイターは、

どんどん外に出てってしまうわな。

 

 

わーん。

こんな状況で

JAPAN&TOKYOは、最&高を維持できるのだろうか???

(´・ω・`)。