サリーのきもち。

29歳独女サラリーマンの、日々のうんぬん。

同じ作品に、数年おきに相対すると、自分の前進(または後退)位置を計測できる。〈ジブリを例にいってみます〉

小学生ぶりに会った友人にすらも、言われる。

 

「さっちゃん、変わってないね」と。

 

 

うん、おかげさまで見た目も大きく変わっていないし、

本質的な部分も変わっていないと自分でも思う。

 

それでも、

「あぁ、自分はなんて変わったんだろう」って感じられる

行為がある。

 

私はこの行為がお気に入りだ。

自分の成長や劣化を、まざまざと感じることができるから。

 

 

それは、

幼い時に観た映画を、いまもう一度観てみること。

 

 

たとえば、ジブリの中では私はラピュタナウシカが好きだ。

幼いころ、それはもう何度も何度も観た。

 

ケース1 天空の城ラピュタのばあい

〈幼いころの感想〉
  • 「飛行石」「空の上にお城があること」等のファンタジーにワクワクする、
    ロマンを感じる。飛行石ほしいって思う。あの石のデザインもすき。

 

  • 目玉焼きonトーストがひたすら美味しそう。

 

  • シータと、あの手足長くてピカーンって目から発射するあいつの
    追いかけっこシーンがたまらなく怖い。

 

  • そもそもあの手足長いやつらの見かけが気持ち悪い。

 

  • シータとパズーの淡い恋模様には何も感じていない。
    ていうか恋愛とかいう目で見ていない。相棒。友だち。

 

  • 脇役にあまり思いを馳せていない。

 

 

〈大人になってからの感想〉
  • 第一に、シータとパズーのいちゃいちゃ感がはずかしくて見ていられない
    ラピュタにたどり着き、崖っぷちでシータをぶんぶんまわすパズー、
    あははははっとふたりの世界、
    ドサっとなって腕枕状態のふたり。なんやねん。なんやねん。

 

  • ドーラおばさん、ほんといい人。

 

  • 人がゴミのようだ!で落ちていく人数分、人が死んでいるという事実
    この映画めっちゃ人死んでる

 

  • ムスカはビビリのショボいやつ。怖くない。
    ナウシカに言わせれば
    「あなたは何におびえているの。まるで迷子のキツネリスのよう」ってかんじ。

 

 

 

ケース2 風の谷のナウシカのばあい

〈幼いころの感想〉
  • トルメキア軍とかペジテがどうとか、ほぼ理解していないし
    あまり気になっていない。

 

  • 腐海の森の下の空洞がロマンチック。パリンって壊れる砂と、チコの実。
    長靴いっぱい食べたいや!

 

  • 巨神兵は怖いし絵が気持ち悪い。

 

 

  • ナウシカの献身だけはなんかわかってラストは泣く。

 

  • ユパ様は風の谷の人だと思っている。
    そのためアスベルと去っていくラストシーンは「?」だけど
    あまり深く考えていない。

 

  • クシャナの「我が夫となる者はさらにおぞましきものを見るだろう」の
    意味がわかっていない。きゃっ

 

 

〈大人になってからの感想〉
  • やたらおじいちゃんおばあちゃん多くない?
    風の谷は高齢化社会なの??

 

  • ユパ様最強説。それ以上にナウシカ最強説。
    お父さん殺された時、瞬時に大の大人を何人も殺していることに驚愕。

 

  • トルメキア軍の人質になったナウシカ達が飛行中、
    襲撃にあって3〜4艦の飛行船が墜落。
    などなど、この映画もまたよう人が死んでいる。

 

  • 運悪く、自国に巨神兵(=核兵器に近い)を持ってしまったことで
    破滅に近づく風の谷。
    国同士の持論、外交、戦争、ふ深い。

 

  • 墜落しそうなおじいちゃんたちに、荷を捨てろの指示をするため、
    エンジンを切り、マスクをとり、笑顔を向けるナウシカ
    リーダーとしての器やばい。

 

  • でも最後のシーンで金の海原を歩くとき、
    目が覚めてまず気にするのって、必死で守ろうとした風の谷のみんなの安否じゃないの??

 

  • でもいいの。何度も言いたいけどナウシカは色んな意味で超人。

 

  • 風の谷仕様の青いワンピース時、途中までナマ足に見えてソワる。

 

 

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上記は、〈幼いころ〉 と 〈大人になってから〉 が

あまりに間が空いているので極端な例だけど、

「まったく同じ作品」に、経年で相対すると、

自分の反応に変化があって、すごく面白い。

 

わからなかったことが、わかるようになったり。

印象に残るポイントが、ガラッと変わったり。

気にならなかったことに、疑問を持つようになったり。

 

だから、新しく観る作品ばかり選ぶのではなく、

たまには、前に観たことのある作品を、手に取るようにしている。

 

自分が変わったことを感じるのは、

なんだか、まいにちを生きている証のようで、前向きになる。