サリーのきもち。

29歳独女サラリーマンの、日々のうんぬん。

やさしさのテンプレと、SMAP中居くんの話。

SMAP中居くんの、解散当日のことば。

 

あけおめです。おもちは1個で我慢したサリーです。


SMAP解散を契機に、年始一発目はちょうまじめモードでお送りします。

 

今年は44歳。習ったことのない1年。教わったことのない1年。

かけ算、九九、ボールの投げ方、道徳心、お年寄りに席を譲りましょうとか。

そういうことが降りかかってきたら先生、お父さん、お母さん、上司、先輩に教わったことを実行できるけど、教わったことなかった。

(中略)
人間の真価をとわれる一年だった。それを感じた。

 

 

以上、中居くんが、解散のその日、ラジオで言ってたことば。

 

news.livedoor.com

 

 

あぁ、すごーくわかるなぁって、思った。
わたしが日々集めている、「やさしさのテンプレート集」に
繋がる話だったから。

 

 

自分が経験したことない事態で困っている相手に、かける言葉って?


2016年、私の非常に近しい場所で、とある未曾有の悲しい出来事が起きた。


私にとってもはじめての経験だったし、
そんな境遇にいる私を心配してくれる人達にとっても、
そういう人を心配することが、はじめての経験だった。

 

周りの人は、私にどう接していいのかの正解を知らないから、
妥当なことば、振る舞いを知らないから、
その対応はすごくばらけた。

「お年寄りには、席を譲る」みたいな、無難なテンプレがない。
「こんなわたしには、どうする」、の、正答がない。


それでも、ほんとうに心配して何かをしてあげたいと思うとき、
奥底から、心を尽くし、相手の心境を想像、想像、想像して、
行動を決める(何もしないという選択肢も含めて)のが、唯一の善処。

 

それって、ものすごくむずかしい。

 

 

 無難なはずの「大丈夫?」…でも受け手は無難には受け取れない

たとえば、「大丈夫?」って、声をかけてくれた人が何人もいた。
あれらは、ひとつのテンプレだったように思う。


私は、「だいじょうぶ、か、どうかでいえば、大丈夫ではない。」と思い、
言葉に詰まった。
言葉に詰まっている私に、相手は動揺していた。

 

彼らは、本当に「大丈夫かどうか」を確認するために
その言葉をかけていたのではない。
実態を確認したところで、何か次の一手を持っているわけでもない。

そこには、「自分はあなたを気遣っているよ」という態度を示したい、
という意図だけが、込められていた。
言葉そのものは、あまり深く考えなかったか、
適切なものがわからないから仕方なく選んだものだったか、だと思う。


私も、ことばそのものではなく、その意図を、
ただありがたく受け取れればいいのだけど、
こころが超絶よわく、敏感になっている状態だと、
言葉の意味をそのまま重く受け止め、過剰に咀嚼し動揺してしまう。


弱っている時ほど、言葉はこわいのだ。


上記において、べつに、だれもわるくなかった。

 

 

案外たくさんいるよ。ただの野次馬さん。


わるいケースもある。
特段仲良くもない人が、話を聞きつけ、なぜか前のめりに連絡してくる。
仲良い人ほど、何も連絡せずそっとしてくれたりするのに。

 


「知ってるぞアピール」、「なんとなく出来事に混ざりたいアピール」、ほど
要らないものはない。

 

 

私が嬉しかった2つのアプローチ

さて、先ほどの渦中のとき、私が嬉しかったアプローチがふたつある。


ひとつは、いちばん仲のいい友達からの、
「さっちゃんの顔が見れてうれしい」の言葉と笑顔だった。
そこには、なんの嘘も、過剰な心配アピールも、無いことが、気が楽だった。


もうひとつは、経験者からの、激励だった。
大変だねとか、大丈夫かとか一切なかった。
ただただ、これからがもっと大変だからとにかくしっかり頑張れの一言だった。
その人にしか発せない言葉だった。身が震えた。

 

 

 

私にとって、これは貴重な体験だった。
今後類似するシチュエーションに誰かがなったとき、
この経験がないより、あったほうが、やさしくなれるから。

 

 

 

やさしさのテンプレ


私は人生で、たくさんのテンプレを集めてきた。
こういうとき、こうしてあげたら嬉しいんだなっていうテンプレを、
たくさんたくさん集めてきた。


テンプレがいつもそのまま効くわけじゃない。
都度相手を想い、カスタマイズしたり、変数を変えたりしながら使う。

でも、人間ってそんなに多様じゃない。
からだの形が基本的におなじように、こころの仕組みも基本はいっしょ。
自尊心が中心にあり、こころを与え合いながら生きている、だから
嬉しいことや悲しいことの基本構造はいっしょ。

 


だから、私はたくさんの経験を積みたい。
様々な経験の中から、たくさんのテンプレを学びたい。

嬉しかったことも悲しかったこともテンプレに昇華できたら、
より多く人にやさしくできるから。

 


SMAPはかなり礼儀がしっかりしていて、
中居くんもスタッフやファンに、ものすごく気を遣う人だという。
きっとたくさんのテンプレを持っていて、あらゆる行動が癖になっているし、
都度気付き、柔軟に適切に行動する人なんだろうと思う。

 

そういう人に、なりたいなー。